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〒569-0812 大阪府高槻市登美の里町2-8
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低濃度アトロピン点眼

はじめに

近視になる人の数は増え続けており、2050年には世界人口のほぼ半数が近視になると予想されています。
特に小学校就学前から小学校低学年までの時期に近視になる、あるいは近視が進行する子どもたちが増えています。

また小学校から高校生頃にかけてさらに眼軸長が伸びて、近視が進行した結果、強度近視となる子どもさんもいます。さらに、近視が強くなりすぎて、「病的近視」という網膜が委縮する網脈絡膜萎縮や黄斑出血などで重大な視機能障害を引き起こすこともあります。

超高齢化社会に突入した私たちにとって、近視には「進行抑制」が必要となります。一方現状では、近視抑制治療として有効性と安全性が十分と言えるデータを揃えた治療法は限られています。
当院はそのなかでも副作用が少なく、角膜感染症や感染性結膜炎を起こしにくい『低濃度アトロピン治療』を行っています。

アトロピンとは?

アトロピンはもともと目の炎症を抑えることや、子どもの屈折異常(近視、遠視、乱視)の確認に用いられています。
1%アトロピン点眼薬は瞳(瞳孔)を大きく開き、子どもの調節力を取り払うと同時に、子どもがもつ本当の近視の度数の確認に用いられます。
また、アトロピンには眼軸が伸びるのを抑える作用を持つことがわかりました。そのため、最近になって近視抑制治療に用いられることになりました。そこで何%のアトロピン点眼薬が近視抑制に相応しいかの研究がこれまで続けられてきており、すでに治療が本格化している諸外国や、発売前の日本でも行われています。

アトロピン用量について

当院では0.01%によるアトロピンを使用し治療を行っています

以下の結果を踏まえています。

① 0.01%、0.1%、0.5%の比較

いずれも抑制効果はあり、副作用の程度は低いものでした。濃度が濃いほど効果は強い傾向がみられ、点眼を中止するとその後のリバウンド(点眼の継続をやめることで、抑制がなくなり近視が一層進むこと)も濃度に依存していました。

② 0.01%、0.025%、0.05%の比較

0.05%の近視抑制効果が最も高く、濃度が濃いほど効果がありました。重い副作用は見られませんでしたが、0.05%では瞳が広がり、まぶしさや見えにくさを感じる子どもがいました。

【①参考】
『Atropine for the Treatment of Childhood Myopia: Safety and Efficacy of 0.5%, 0.1%, and 0.01% Doses (Atropine for the Treatment of Myopia 2)』

『Atropine for the Treatment of Childhood Myopia: Changes after Stopping Atropine 0.01%, 0.1% and 0.5%』

【②参考】
『Low-Concentration Atropine for Myopia Progression (LAMP) Study: A Randomized, Double-Blinded, Placebo-Controlled Trial of 0.05%, 0.025%, and 0.01% Atropine Eye Drops in Myopia Control』

治療の流れ

検査・診断

治療対象であるかを検査・診断で確認します。
当院では、適応となりうるお子さんとその保護者の方々に以下のようにご案内をしています。

① 治療に関する十分な説明をいたします。

② 説明文書を一度持ち帰っていただき、ご家族で相談していただきます。

③ ご家族で相談後、治療内容に同意いただけた場合のみ治療を開始します。

初回診察(自費診療)

検査、診断、治療内容の説明を行います。点眼薬をお渡しして治療開始となります。

【使用方法】
1日1回、就寝前に一滴点眼

【点眼後の副作用について】
点眼使用開始後に「まぶしさ」「手元の見えにくさ」「アレルギー反応:目のかゆみ、充血、眼周囲の皮膚の炎症」「動悸」その他、点眼を始めてから気になる症状がありましたら当院までご連絡ください。

1カ月検査

検査、診断、点眼薬使用後の状況を確認します。異常が無ければ点眼薬を追加処方します。
点眼薬を原因とする異常が認められれば、治療を中止する場合があります。

定期健診

検査、診断、点眼薬を処方します。

3カ月ごとの定期検査を行います。定期的に視力、矯正視力等を検査し、治療を評価します。

治療は2年以上継続していただくことをお勧めしています。

【治療の費用】

検査・診断・薬剤費用
薬剤費用(1本あたり) 1500円
検査・診断費用 0.01%:3000円

2024年7月

*健康保険の適用はありません。
*当院で使用する0.01%アトロピン点眼液は輸入品のため、為替変動の影響を受けやすく運送費改定も含めてその価格を変更させていただくことがございます。あらかじめご了承のほどよろしくお願い申し上げます。

おわりに

近視の度数、進行スピード、生活スタイル、取り巻く環境などにより、低濃度アトロピンの効果には「個人差」が必ずといっていいほどあります。本治療は、近視をなくす、回復させるものではありません。メガネ等でしっかりと矯正したうえで、進む近視にブレーキをかけ続けるような感覚となります。将来、強度近視に向かわないように、またお子さまが40歳を超えて緑内障などの疾患にかかる可能性を少しでも低くするための点眼治療とご理解ください。

お問い合わせ

治療についてご不明な点がございましたら、当院までご連絡ください。

丸山眼科医院 TEL:072-696-2149
川添丸山眼科 TEL:072-693-0193

なお、昨今の世界情勢や日本の物価高や流通コストの上昇等が、今後において薬剤費をはじめとする諸費用に影響を及ぼす可能性があることをご了承ください。